なぜ英語学習は続かないのか
社会人になってから英語を勉強しようとして、数週間で止まってしまった——そんな経験をした人は少なくないと思います。理由はいろいろ考えられますが、根っこにあるのは「勉強すること自体が目的になっている」という点ではないでしょうか。
ゴールが「英語を学ぶこと」そのものになってしまうと、学んだ先に何があるのかが見えにくくなります。参考書を一冊終えても、次の参考書が待っているだけ。ゴールが見えないマラソンを続けるのは、誰にとっても苦しいことです。
順序を逆にする
留学や海外生活の経験がある人が「勉強した感覚がなかった」と話すのを聞いたことはないでしょうか。実際には、そこでも相当量の英語に触れているはずです。違いは、順序にあります。
「この人と話したい」「これを伝えたい」という気持ちが先にあって、そのために言語が必要になる。話しているうちに、結果として言葉が身についていく。目的と手段が、本来あるべき順番に戻っているだけなのだと思います。
話したい人がいれば、言語はあとからついてくる。
研究が示していること
この感覚は、第二言語習得の研究分野でも広く支持されている考え方に近いものです。話す・書くといった「産出」の機会が理解を深め学習を後押しするという見方(アウトプット仮説)、会話の中で意味が分からない部分を聞き返し、確認し合う過程そのものが習得を促すという見方(インタラクション仮説)は、いずれも長く研究されてきた代表的な考え方です。
また、一度学んだことを忘れかけた頃に復習すると記憶に定着しやすいという間隔反復の効果も、学習全般でよく知られています。これらはそれぞれ専門的な研究の蓄積がある分野なので、ここでは個別の論文や数値を挙げるのではなく、一般的に共有されている知見として紹介しています。
資格勉強を否定しない
ここまで読んで、「資格やテストのための勉強は意味がない」と言っているように感じたかもしれませんが、そういう話ではありません。IELTSやTOEICのような目標を決めて勉強すること自体は、立派で効果的な方法のひとつです。
ただ、そこに「実際に使う場」が加わると、学んだ表現が記憶に残りやすくなり、勉強そのものにも張り合いが出てきます。資格勉強と実践は対立するものではなく、組み合わせることでどちらも効きやすくなる関係だと考えています。
実践→振り返り→復習のループ
私たちがTalkishで作りたいのは、この順序をそのまま体験できる場所です。まず人と話す。そこで出てきた表現や言い回しに、相手から添削やひとことメモがつく。それを振り返る。そして、その会話がそのまま自分だけの復習カード(Passages)になり、忘れかけた頃にもう一度出会う。
話したい相手がいて、伝えたいことがある。そこから始まる学習のほうが、参考書を一冊終えるよりもずっと続きやすいはずです。よければ、Talkishでその感覚を試してみてください。
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